戦時中、宇部市にあった海底炭鉱「長生 炭鉱」での水没事故で犠牲になった日本人や朝鮮人作業員183人の遺骨を引き上げるため、30日、9月に見つかった炭鉱の入り口「坑口」から専門技術を持つダイバーが潜水調査を行った。
1942年2月3日に事故は発生し、海底坑道が水没。
朝鮮半島出身者136人を含む183人が亡くなり、遺骨は今も見つかっていない。
遺骨収集を目指している市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」はクラウドファンディングで集まった資金をもとに、9月から海岸付近を掘削。
埋められていた坑口を発見し、開くことに成功した。
遺骨収集を急ぐ背景には、高齢化が進む遺族の存在がある。
今回の潜水調査で遺骨は見つからなかったが、坑道をさらに進んでの調査が可能だという手応えをつかんだ。
市民団体とダイバーは遺族への遺骨返還を目標に、年明け以降も潜水調査を続けたいとしている。
(KRY山口放送, 山口 NEWS WEB, 朝日新聞デジタル, 読売新聞オンライン 2024/10/30 配信)