韓国政府は6日、日韓両国の懸案である「元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)」の訴訟問題について解決策を正式発表した。
韓国大法院(最高裁)判決で確定した被告の日本企業の賠償金相当額を、韓国政府の傘下にある財団が肩代わりする。
日本政府は植民地支配に対する反省・謝罪を示した1998年の日韓共同宣言などの継承を表明する。
経団連と韓国の全経連が資金を出し合い、未来志向の共同事業を立ち上げる取り組みも検討している。
国交正常化以降、最悪といわれる状況まで悪化した日韓関係の立て直しを急ぐ。
韓国の朴振(パク・ジン)外相は「膠着した日韓関係をこれ以上放置せず、国益の次元で悪循環の輪を断ち切る。これが最後の機会だと思う」と強調した。
ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は「未来志向的な韓日関係に進むための決断だ」と意義を強調したが、原告側の一部から反発の声も上がっている。
両国は元徴用工問題の解決を契機に、2019年に始まった日本による対韓輸出管理の厳格化措置など複数の懸案の包括的な解決もめざす。
(毎日新聞、読売新聞オンライン、NHK NEWS WEB、日本経済新聞 2023/3/6 配信)