愛知県内で開催されていた国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」が14日、閉幕した。

従軍慰安婦を象徴する少女像が展示された企画展「表現の不自由展・その後」が脅迫や抗議で中止に追い込まれたものの、注目を集め、最終盤に再開された。

大会実行委員会会長の大村秀章知事は同日、名古屋市内の会場で記者団に対し「反省すべきことは多々あった。検証し、次なる取り組みにつなげたい」と強調。
芸術監督の津田大介氏は「中止という悪い事例をつくってしまったが、企画展が再開できて本当によかった」と振り返った。

会期中に訪れた人は65万人以上で、過去最高に達する見通し。
入場が抽選制になるなど制限は残ったが、表現の自由をめぐる議論も巻き起こした一連の出来事は、表現活動をめぐる環境が極めて危うい状態にある現実を浮き彫りにした。

(参考:毎日新聞10/13、JIJI.COM10/14、朝日新聞10/16配信)