山口県宇部市の長生炭鉱で、遺骨収集のための潜水調査を行っていた台湾人ダイバーの徐巍(じょ・ぎ:ニックネーム・ビクター)さん(57)が、2月7日に溺死するという事故が発生しました。
長生炭鉱は1942年の水没事故で、朝鮮半島出身者ら183人が犠牲となった場所であり、民間団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が遺骨収容に向けた調査を進めていました。

来日した遺族は、生前の徐さんが「多くの人の力になりたい」と強い思いを持っていたことに触れ、「有意義な活動なので、同様の事故が起きないよう安全確保を徹底したうえで継続してほしい」との意向を伝えました。
これを受け、同会の井上洋子代表は遺族への感謝を述べ、「活動がとどまることなく歩み続けるよう努めたい」と、捜索・調査を継続する方針を明らかにしました。
今後は日韓の遺族とも意思疎通を図りながら、事故の再発防止と遺骨収容に向けた活動を続けていくとしています。

また、「刻む会」は3月6日に台湾で営まれたビクターさんの葬儀に、井上代表ら3名で参列しました。
全国の支援者から寄せられた約300万円の弔慰金のうち、未渡分の200万円と追悼のメッセージを遺族へ直接届けました。
同会は多くの支援に感謝を述べ、詳細な収支報告を4月以降に行うとしています。
亡きダイバーへの哀悼と共に、遺族への誠実な支援が着実に進められています。

*なお、長周新聞などにでは潜水調査前に語った徐さんの経歴や決意表明が読めます。
https://www.chosyu-journal.jp/yamaguchi/37281

(毎日新聞、産経新聞、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会 2026/2/13, 3/8)