ドイツの首都ベルリン市ミッテ区の公有地に設置されていた、従軍慰安婦の被害を象徴する「少女像」が、2025年10月17日朝、区が手配した業者により強制的に撤去された。

この像は2020年に韓国系市民団体「コリア協議会」が設置したものであるが、当初は期限付きであった。しかし、協議会が永続的な設置を求め、期限後も設置された状態が続いていた。日本政府も協議会側に撤去を求めていた。

ミッテ区は9月末までの撤去を要請したが、協議会がこれを拒否。これに対し行政裁判所は10月13日に撤去を命じ、協議会による上級行政裁判所への上訴も16日に棄却された。区は裁判所の命令を受け、「公法に基づいた通常の措置」として強制執行に踏み切った。

像は現在「安全な場所」に保管され、近くコリア協議会に返還される見通しである。協議会側は交流サイト(SNS)で「私たちは悲しんでいる」と表明し、弁護士と今後の対応を協議する考えを示している。

(日本経済新聞、毎日新聞、TBS NEWS DIG 2025/10/17 配信)