82年前、海底坑道の水没事故で朝鮮人を含む183人が亡くなった長生炭鉱(山口県宇部市沖)を巡り、地元の市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が16日、遺骨発掘調査の実施に向け、宇部市へ工事の通告書を手渡した。

太平洋戦争中の1942年2月、落盤によって坑内に大量の海水が流れ込み、朝鮮半島出身の労働者136人を含む183人が犠牲になり、坑内は未調査のまま、遺骨は今も残されたままとみられる。

同会によると、対象の土地は所有者の確定が困難なため法律上、宇部市の所有と考えられるとし、工事に異議があれば文書で知らせるよう市に求めた。

91年の発足以来、韓国の遺族とともに事故の追悼行事を行ってきた同会は、遺族の高齢化を考え、「1日も早く坑口を開けて遺骨を外に出したい」と工事費用など800万円をクラウドファンディングで募っており、10月に坑口を開けたいとしている。

宇部市は対象の土地に市は関与していない認識で、通告への対応を今後協議することにしている。

(TYSテレビ山口, KRY山口放送, 京都新聞, NHK NEWS WEB 2024/7/16 配信)