北九州市は29日、旧門司駅の遺構をめぐって市民向けの説明会を初めて開いた。
門司区で開かれた説明会には、市民約130人が参加した。

初代とされる旧門司駅の遺構は、JR門司港駅近くの複合公共施設の建設予定地で発掘された。

市は議会での議論を踏まえて移築保存はせず、7月から追加の発掘調査を実施し、詳細な記録を保存した上で、今年度中に工事に取りかかる計画を示しているが、専門家からは全面保存を求める声も上がっている。

説明会で市は、建設費が当初の1.6倍のおよそ122億円となっていることや、遺構を全面保存して施設を個別に建て替えた場合、建設工事費が最大で550億円となる試算などを説明した。

賛成、反対さまざまな意見が出された説明会は、予定の1時間を1時間以上オーバーして終了。
市は今後も、市民から要望があれば説明会を開くことにしている。

また、市の考えを広く市民に知ってもらいたいとしていて、市は、今回の説明会の模様を市公式の「Youtube」チャンネルでアーカイブ配信する予定。

発掘調査にかかる費用は今年度の補正予算案に盛り込まれ、来月開会する定例市議会で審議される見通しだ。

(RKB, FBS, NHK北九州 2024/5/29 配信)