第二次世界大戦中に日本に渡って強制労働させられたとして元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)7人や元女子勤労挺身(ていしん)隊の韓国人女性と遺族の計4人が日本製鉄(旧・新日鉄住金)と三菱重工業に損害賠償を求めた2次訴訟で、韓国最高裁(大法院)は21日、両社への賠償を命じた2審を支持し、両社の上告をそれぞれ棄却した。
これにより2審の高裁判決がそれぞれ確定し、原告への賠償を命じる判決が確定、両社の敗訴が確定した。
いずれも一、二審で原告が勝訴し、1人当たり1億~1億5千万ウォン(約1100万~約1650万円)の賠償支払いを命じていた。
日本政府は元徴用工の補償問題は1965年の日韓請求権・経済協力協定で「完全かつ最終的」に解決したとの立場だが、18年の大法院判決では、元徴用工や元挺身隊員の日本企業への慰謝料請求権は「請求権協定に含まれない」との判断を示していた。
同様の訴訟は係争中のもので80件以上あり、原告は1000人を超えており、今後も日本企業敗訴の大法院判決が続く可能性がある。
(朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、東京新聞 2023/12/21 配信)