米空母艦載機の離着陸訓練(FCLP)移転計画に伴う鹿児島県西之表市・馬毛島への自衛隊基地建設を巡り、防衛省は12日朝、建設工事に着手した。


工期は4年程度と想定され、アメリカ軍の訓練に必要な滑走路などは早期運用開始を目指して2年ほどで整備される見込み。


2011年に日米安全保障協議委員会(2プラス2)の共同文書で移転候補地とされて以来、12年を経て建設が本格化する。
米機訓練に加え、南西諸島防衛に向けた自衛隊の訓練拠点としても活用される。


防衛省は環境への影響をまとめた環境影響評価(環境アセスメント)も公開し、鹿児島県庁や関係する自治体などで市民らが閲覧できる「縦覧」を始めている。


ただ、地元、西之表市では、計画の受け入れに伴って国から支給される再編交付金を活用した地域の活性化に期待する声がある一方、騒音被害や安全性などへの懸念が根強く、計画をめぐる住民の意見は分かれたままで、市民の代表である市長の賛否表明がないまま工事が進むのは異例。
防衛省には今後も丁寧な説明が求められる。


(読売新聞、テレビ朝日、NHK NEWS WEB 2023/1/13 配信)