韓国の聯合ニュースは19日、元徴用工訴訟で敗訴した三菱重工業が資産売却命令を不服として行った再抗告について、韓国最高裁(大法院)が同日午後6時の業務時間内に判断を出さなかったと報じた。
日韓間の最大の懸案である元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)訴訟問題に絡み、最高裁は再抗告受理から4カ月以内なら理由を書かず、これ以上の審理を行わずに「審理不続行」として略式で棄却でき、同日が期限だった。
韓国外務省は7月、「徴用工問題の解決を目指す外交的な努力が続いている」と説明する意見書を最高裁に提出。
最高裁は地裁の売却命令を棄却するかどうかの決定を見送った模様だ。
一方、複数のメディアは、三菱重工業の訴訟を担当する大法院判事が9月4日に任期満了で退任予定だとして、「遅くとも8月中に決定が出る見通し」とも伝えた。
日本企業の資産が現金化されれば、「元徴用工を含む請求権問題は、1965年の日韓請求権協定ですでに解決している」との立場をとる日本政府は、報復措置も辞さない構えだ。
(毎日新聞、読売新聞オンライン、共同通信 2022/8/19 配信)