8日、アメリカ軍普天間基地の移設計画をめぐり、防衛省が申請した設計変更を沖縄県が「不承認」としたことについて、埋め立ての法律を所管する国土交通省は、県の不承認を取り消す決定を行いました。
アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設計画をめぐっては、防衛省が埋め立て予定地で見つかった軟弱地盤の改良工事を行うため設計変更を沖縄県に申請しましたが、玉城デニー知事は去年11月、軟弱地盤の調査が不十分であることや自然環境の保全対策が不十分などを理由に変更申請を「不承認」としました。
これに対し、防衛省は、対抗措置として行政不服審査法に基づき埋め立ての法律を所管する国土交通相に、沖縄県の「不承認」の「取り消し」を求める審査請求を行っていました。
国土交通省は双方の意見を踏まえ、防衛省の請求を認め、斉藤鉄夫国土交通相は県の不承認を取り消す採決を下しました。
また、地方自治法に基づき、今月20日までに沖縄防衛局の設計変更申請を承認するよう勧告も実施しました。
玉城知事は、この指示に対して対抗措置を検討するとみられ、再び県と国との法廷闘争に移行する見通しです。
(沖縄タイムス、NHK NEWS WEB、琉球新報、読売テレビ 2022年4月8日配信)