米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、防衛省沖縄防衛局は27日、大浦湾側の「N2」護岸の工事に着手した。
米軍キャンプ・シュワブ東側の埋め立て予定海域には改良工事が必要な軟弱地盤がある。
防衛局は地盤改良工事のため、県に埋め立て変更承認申請を県に提出しているが、N2護岸建設地は軟弱地盤にかかっていないとして、審査結果を待たずに現行の埋め立て承認に基づき工事を先に始めた。
建設予定地周辺には、大型サンゴやショウガサンゴなどが生息しているが、防衛局は移植をせずに工事を進める方針だ。
玉城(たまき)デニー知事は27日の定例記者会見で「スケジュールありきで進めていくのは非常に遺憾だ。変更申請の処分がされていないにもかかわらず拙速だ。県民感情的にも、到底理解できるものではない」と批判し、変更申請の審査を厳正に進める考えを示した。
(毎日新聞、日テレNEWS;2021年8月27日 沖縄タイムズ、琉球新報;8月28日配信)