第25回参院選は自民、公明両党が改選過半数の63議席を超す71議席を得て勝利した。
野党は立憲民主党が議席数を伸ばす一方で、国民民主党は改選議席を割った。
投票率は1995年の44.52%に次いで参院選で2番目に低くなった。
47都道府県のうち21県で過去最低を更新した。
参院選のカギを握る改選定数1の1人区は、自民が22勝、野党系が10勝だった。
立憲民主、国民民主、共産党、社民の野党4党は全選挙区で候補者を一本化して臨んだが、共闘効果の度合いには濃淡がある。
官邸主導の「安倍1強」が継続することになった。
ただ、内閣支持率を下支えしてきた経済に変調の兆しが見え、長期政権のおごりも指摘される。
安倍晋三首相(自民党総裁)は自民党本部で記者会見し、憲法改正について「少なくとも議論すべきだという国民の審判は下った」と野党に改憲議論を行うよう求めた。
また、自らが掲げた「2020年改正憲法施行」について「今もその思いには変わりはない」と強調し、9条への自衛隊明記を含む自民案について修正に応じる可能性にも言及した。
ただ、公明党や野党から異論が続出しており、思惑通りに進むかは見通せない。
自民党総裁任期が残り2年余りとなった安倍晋三首相は、衆院解散をちらつかせながら求心力維持を図るとみられる。
(参考:日本経済新聞、JIJI.COM、毎日新聞、朝日新聞7/22配信)