陸上自衛隊日出生台演習場(由布市、玖珠町、九重町)などで実施されている日米共同訓練で12日、米軍輸送機オスプレイが同演習場を初めて飛行した。重低音を響かせ、由布院温泉(由布市湯布院町)の上空を飛行する軍用機に、全国的な人気を誇る山里は一時騒然となり、観光関係者は驚きと不安の声を上げた。県などによると演習場外も飛行したとみられ、地元住民の安全性への懸念はぬぐえないまま、不安が高まった。
訓練に反対する市民団体「ローカルネット大分・日出生台」は玖珠町日出生地区の小屋などで監視。県やローカルネットは、訓練中、オスプレイが演習場外の上空を飛行するのを確認した。
日米共同演習反対を訴える関係者は、「なんとしても米軍演習を受け入れるわけにはいかない。MV-22オスプレイは国内外での事故が多いことは周知の事実。昨年8月、岩国基地から飛び立った後、エンジン故障のために大分空港に緊急着陸をしただけではなく、この6日には高知県沖の太平洋上で米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)の軍用機が空中給油中に接触、墜落した事故を起こしたばかりだ。日出生台だけの話でもない。粘り強く交渉し、県や防衛局に対して同訓練の中止を求めていく」と話した。
(西日本新聞、大分合同新聞12月13日)