防衛省沖縄防衛局は1日午前、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古沿岸部で埋め立てに関連する工事を約2カ月ぶりに再開した。
県が8月31日に埋め立て承認を撤回し、工事は法的根拠を失って止まっていたが、石井啓一国土交通相が10月30日に防衛省が求めた撤回効力の一時執行停止を認めた。
1日は第1段階として立ち入り禁止区域を示すフロート(海上浮具)を再び設置する作業に着手。移設の賛否を問う県民投票が来年4月末までに実施される見通しであることから、それまでに既成事実化する狙いとみられる。
防衛省は年内にも埋め立て予定海域に土砂を投入する方針だが、県は強く反発している。
国交相の決定を不服として、県は国の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し立てる方針で、玉城氏は首相らに再度の会談を申し入れている。10月31日にはハガティ駐日米大使と都内で初会談した。日本外国特派員協会での会見や、現地世論に訴えるための訪米も予定するなど積極的に対抗策を取る構えだ。
(参考:毎日新聞、JIJI.COM、朝日新聞、沖縄タイムス+プラス 11月1日配信)