8月5日(日)、「辺野古埋め立て土砂搬出反対」北九州連絡協議会主催の講演会
「〜聞かせて沖縄のこと 語って稲嶺さんのおもい〜 稲嶺進講演会」に行ってきました。

 

サブタイトルが示すとおり、前名護市長の稲嶺氏は沖縄がいま置かれている状況について、
淡々と時折ジョークを交えて話されました。

 

先週、沖縄県が新基地建設の承認「撤回」を沖縄防衛局へ通知した現状を踏まえ、
土砂搬出の候補地である門司などから土砂が運びこまれる場合は、
2013年に見積もった816億円からさまざまな費用が増えてしまって少なくとも1350億円が見込まれ、
故に新基地建設の総費用は1.5〜2兆円に膨れ上がること。
さらに、これらはすべて税金で賄われ(ることは周知だが)、
この建設によって潤う利益は請け負った大成建設らゼネコンへ。
採石場の環境や景観破壊が進行していることは、資料画像を見れば一目瞭然。

 

このような暴挙を許すまじと市長選に挑んだ稲嶺氏は、
日本政府つまりは官邸による市民だまし、候補者隠しなどのステルス作戦によって
大きなダメージを受けて落選したことを赤裸々に語りました。

 

先週末、沖縄県防衛局はが突然、県の「聴聞」日程を9月3日以降に延期してほしいと、
まさかの申し入れを行ったことにも触れ、ありえない時間稼ぎと批判しました。
土砂搬入の日程が当初の17日開始から送れようとも、
「撤回」が行われるまでに実力行使で土砂搬入に踏み切る公算が高いと推測。

 

11月の沖縄知事選は、市長選の際に稲嶺氏が貶められたような
卑怯なデマ作戦に対応する方策が必要なことだと感じてはいるが、
とにかく沖縄をこれ以上、国の思うように破壊させないよう
戦わねばならないと話を締めていました。

 

当日は北九州市が誇る夏の恒例行事「わっしょい百万まつり」が
開催された週末にもかかわらず、参加者は300人にも上ったとのこと。
会場は急遽、座席を増やすほどでした。

 

会場の横断幕に記されていたとおり、世界遺産級の貴重な自然の宝庫である
大浦湾(辺野古)とやんばるの森(高江)を守り抜きたいと願うばかりです。

 

追記:7日(火)、沖縄県は防衛局の「聴聞」延期の申し入れを断り、
予定どおり今月9日(木)に行うと表明しました。
行政手続法に則り、翁長雄志知事が埋め立て承認を撤回すれば、
17日に予定されている土砂投入はストップします。
しかし、予断を許さない状況は今後も続くため、注視が必要です。