米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画を巡り、沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は27日、前知事による埋め立て承認を撤回すると表明した。

 

撤回の理由について、翁長知事は承認の条件となった「留意事項」に盛り込まれた県と国の環境保全策などの事前協議が行われていないことや、大浦湾側の軟弱地盤や活断層の存在、新基地が米国防総省の航空機の高さ制限に抵触していることなどを挙げた。

 

一方、撤回には事業主体の沖縄防衛局から弁明を聞く「聴聞」の手続きが必要で、県は近く聴聞の実施を通知する。

 

政府は8月17日にも辺野古沿岸部の埋め立て予定海域に土砂を投入すると県に通知しており、県による撤回の効力を一時的に失わせる執行停止を裁判所に求めるなど法的措置で対抗する構えだ。

 

県と国の争いは再び法廷の場へと移る。

 

(参考:毎日新聞、琉球新報、沖縄タイムス7月27日配信)