米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画を巡り、沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は、前知事による辺野古沿岸部の埋め立て承認を、今月中にも撤回する手続きに入る方針を固めた。

 

「撤回」には、事業主体の防衛省沖縄防衛局から弁明を聞く「聴聞」が必要で、近く防衛局に通知する。

 

政府が進める移設工事が、承認時に付けた留意事項に違反していると判断。県は、新たに判明したとする護岸の設置場所の軟弱地盤が存在している可能性が高いのに、防衛局が県との協議に応じないこと、希少なサンゴ類の移植などの環境保全策が不十分なまま護岸工事を続けていることなどを根拠に、8月17日に予定されている土砂投入前の「撤回」を行うと見られる。

 

土砂投入前の撤回方針を県が公に認めたのは初めて。
県が撤回した場合、国は「撤回」の効力の停止を申し立てるなどの対抗措置を取るものとみられ、今後、県と国の緊張が高まる見通し。

 

(参考:毎日新聞7月19日配信、NEWS WEB・琉球新報電子版7月20日配信)