学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る決裁文書改ざん問題で、財務省は4日、調査報告書を公表した。当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官が文書改ざんや交渉記録廃棄の「方向性を決定付けた」とし、佐川氏が主導したと認定。安倍晋三首相が、自身や妻の昭恵氏が取引に関与していれば辞任すると明言した昨年2月の国会答弁が一連の不正行為の契機になっていることを認めた。また、財務省はこれまでは「書き換え」と表現してきたが、今回の報告書で初めて「改ざん」と表記した。
この調査結果を受けて、安倍首相は同日夕「責任を痛感する」と述べるも、麻生太郎財務相の続投を改めて表明。5日に閣僚会議を開いて、行政文書管理のあり方の見直しを指示する予定で、調査結果の公表と関係者の処分によって幕引きを図る考えだ。
(参考:毎日新聞6月4日配信、朝日新聞6月4日配信)